2021.1.03

日比谷図書文化館 特別展 複製芸術家 小村雪岱 ~装幀と挿絵に見る二つの精華~

タイポグラフィ学会理事、真田幸治監修による「特別展 複製芸術家 小村雪岱 ~装幀と挿絵に見る二つの精華~」が、日比谷図書文化館にて、2021年1月22日(金曜日)─3月23日(火曜日)に開催されます。真田氏は装幀家として活躍される一方、長年にわたって小村雪岱研究にたずさわってこられました。当会の「タイポグラフィ学会誌」08号には「「雪岱文字」の誕生 春陽堂版『鏡花全集』のタイポグラフィ」、10号には「「資生堂書体」とその源流としての「雪岱文字」─ 小村雪岱と資生堂意匠部」を掲載しています。

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大正3年9月、小村雪岱(こむらせったい)は文豪・泉鏡花による書き下ろし小説単行本『日本橋』で、装幀家としてデビューします。鏡花の小説世界を愛した若き無名の日本画家は、その画号「雪岱」も鏡花によって授けられました。以後、装幀家としてばかりでなく、挿絵画家としても後に「雪岱調」と言われる独自の画風で邦枝完二の新聞連載小説「おせん」などを手がけ、雑誌や新聞などの印刷複製物で活躍します。さらには舞台装置家としての面も見せ、装幀、挿絵、舞台装置と三つの分野で才能をいかんなく発揮しました。
本展では日本画家という出自を持ちながら、装幀家、挿絵画家という職能で輝きを放つ雪岱の仕事に注目、特に挿絵画家としての仕事については、監修者・真田幸治氏の膨大な個人コレクションから当時の雑誌や新聞を用いてふんだんに紹介します。雑誌のページ全体を使って大胆にレイアウトする様など、印刷物を通した複製芸術家としての雪岱の世界をご堪能ください。

◉小村雪岱プロフィール
本名安並泰助(旧姓小村)。明治20(1887)年、埼玉県川越市生まれ。明治41(1908)年、東京美術学校日本画科選科卒業。大正3(1914)年、泉鏡花『日本橋』(千章館)の装幀を手がけ、以後、鏡花本のほとんどの装幀をまかされる。また、水上瀧太郎や久保田万太郎、里見弴、昭和にはいってからは邦枝完二や長谷川伸、子母澤寛ら、大衆小説作家らの著書の装幀を多く手がけている。挿絵画家としては邦枝完二の新聞連載小説「おせん」や「お伝地獄」で確固たる地位を築き、舞台装置家としては守田勘彌「忠直卿行状記」を嚆矢として、中村歌右衛門や尾上菊五郎の舞台の装置を多く手がけた。昭和15(1940)年歿。昭和17(1942)年、『日本橋檜物町』『雪岱画集』(高見澤木版社)刊行。

◉会期:2021年1月22日(金曜日)~3月23日(火曜日)
※ 休館日 2月15日(月曜日)、3月15日(月曜日)
◉開室時間:月曜日~木曜日 午前10時~午後7時、金曜日 午前10時~午後8時、土曜日 午前10時~午後7時、日曜日・祝日 午前10時~午後5時 ※入室は閉室の30分前まで。
◉会場:千代田区立日比谷図書文化館 1階 特別展示室
◉観覧料:一般300円、大学・高校生200円(千代田区民・中学生以下、障害者手帳などをお持ちの方および付き添いの方1名は無料)※ 住所が確認できるもの、学生証、障害者手帳などをお持ちください。
◉主催:千代田区立日比谷図書文化館
◉監修:真田 幸治(装幀家、小村雪岱研究家)

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